方法書説明会(8)「住民の理解は後回し」

住民の理解を得られてないことを自覚しているトーエネック。
「準備が整い次第、説明会を開催していく」と回答していた彼らだが、現時点で確認しても、やはり説明会の日程は未定のままだった。
彼らは本気で住民の不安を払拭するつもりがあるのだろうか?

2021/3/8追記

住民の理解を得ぬまま強引に手続きを進める事業者

住民F
すみません、最初の1点目に答えていただいていいないんですけども、もう一度、お聞きしましょうか?
なぜ環境アセスメントの手続きに急ぎますか?
住民のコミュニケーションが得られていないというのに、なぜそんなに急ぐのでしょうか?
お答えください。

ブルーキャピタル(兼田)
特に急いでいるつもりはありません。
通常は今から1年半前ぐらいに2019年の7月8日に林地開発の許可が下りたときに県のアセスメントの条例を遵守しなさいとありましたので本当はすぐその場からやってもよかったんでが1年以上待ってやったというのは事実でございます。
そんなに急いですぐやったというつもりはありません。

住民F
この間、住民説明会をしていただきましたときに、この後、また別途説明会を設けますので、そのときお答えします。住民の方、どなたかわからないですけど「12月中にやっていただけるんでしょうね?」って言ったときに明確に答えていただけないまま今日の環境影響評価方法書の説明会という風にシフトしているんですけど、その辺がなぜ順序を変えてまずアセスメントを急いでしまっているのかなぁというところが疑問ではあるんですけども、本来ならば住民説明会を重ねて行って、地域住民と適切なコミュニケーションを図って地域住民に配慮してお互いに相互理解をしていただいた上で、アセスメントに入るものではないんですか?お答えください。

ブルーキャピタル(兼田)
住民側の今になれば林地開発の説明会のことだと思いますが、それをこれからもずっとやっていくつもりではおります。
環境アセスメントの説明会も、今言われた林地開発の説明会もそんなに極端・・・、私も法律にそこまで詳しくは無いですが、特に変わったとは思っていませんので、林地開発の説明会も十分したい、これからもするつもりでおりますが。

住民への配慮は「したつもり」

住民F
具体的に日にちとか、いつ頃やるということをお答えいただいていない上で、環境アセスメントの方に先走っているような印象を受けると思うんですけども、会場の皆さんもそういう風に思われているいるんじゃないかなぁと思いますけども、皆さんいかがですかね?

(会場から拍手)

住民F
順番があると思うんですよね。まず住民説明会、つまり林地開発もそうなんですけど問題をクリアにして理解を得るようなかたちにしていただいてから環境影響評価の方法書の説明会。ここにいま説明資料をいただいて4ページ目の方ですね、こちらの「方法書に関するご質問について伺うことを目的としております」っていうのですから、それよりも後のことを先にクリアしなくてはならないことをさておいてアセスメントに行ってしまうのが、飛び越え感があるのと、住民の方に配慮してないのではないかなぁという風な印象を受けますけどもその辺の見解はいかがでしょうか、お聞かせいただきたいです。

ブルーキャピタル(兼田)
私どもでは配慮はしたつもりではおりますが、それが不十分であれば、またこれからもやっていきます。

住民の理解は後回し

住民X
具体的にいつやるんですか?

住民F
いつやりますか?

ブルーキャピタル(兼田)
日付はまだ確定はしていない・・・

住民F
日付じゃなくって、いつ頃やります?
具体的じゃなくて大体ざっくりといつ頃やりますか?

ブルーキャピタル(歌代)
今のところ未定でございます。準備が整い次第、また皆さんにお知らせした上で開催したいという風に考えております。

住民F
方法書の提出期限がありますよね、住民の意見を出す提出期限。あれよりも後になってしまうということになりますね?そういうことですよね?
我々、その前に意見を出さないとならないということになりますけど、そういうことでいいんですか?

ブルーキャピタル(歌代)
そうです。その点についてはそうなるかと思います。

住民F
その説明会の主旨があると思いますけど、まず最初に環境評価の方の意見を述べてくれ、その後、追加で説明をするよということでございましょうか?
その辺を言っているんですけど、いかがでしょうか?

ブルーキャピタル(歌代)
まず、本日の環境影響評価に関する説明。これについては方法書を皆さんに縦覧してなおかつ説明をした上でですね、ご意見を頂戴できればという風に考えております。
また、住民の皆さんの理解を求める林地開発に伴う住民説明会をですね、まだ我々、引き続き開催していくという風に考えておりますので、このふたつの種類の住民説明会という風に認識しております。

住民F
じゃあ、別々の説明会で住民の理解はぜんぜん得られていないという認識の元、方法書の締め切りを迎えるということをするということですね?

ブルーキャピタル(歌代)
理解が得られてない、得られている。まぁ私たちの姿勢としては理解をしていただけるように努めて行くというところになりますので、えー。

住民X
努めて無いじゃないか。

住民X
理解できないです。

ブルーキャピタル(歌代)
努めていくというところになりますので、えー、そのような感じでやらせていただいておるつもりではあります。

住民X
伝える前に・・・

ブルーキャピタル(歌代)
アセスに関しましては方法書、先ほど申し上げたとおりというところでご意見を頂戴できればとという風に考えております。

トーエネック「十分な理解は得られていないと認識」

住民X
トーエネックはどう考えているんだ?

住民F
トーエネックの方、見解を頂けますでしょうか。

トーエネック(長瀬)
あのー、林地開発ですね、許可の時には、付帯条件としていただいた話。それから国の経産省が定めている住民の皆様の理解を得るように努めるという点に関しましてですね、まだ、前回の説明会でもですね、例えば数値ですとか、図、イラストですとか、そうったようなかたちも含めてですね、わかりやすくご説明できなかったという反省はございまして、現時点でですね住民の皆様から十分なご理解を頂けているという風には考えておりませんので、そこにつきましてはまた来年以降ですね、そういった説明の場を改めて設けさせていただきながら引き続き住民の皆様のご理解を得られるようにですね、説明会の開催を重ねていきたいという風に考えております。

住民X
その前に締め切りが来ることが問題だと言っているんだ!

住民F
すみません、先ほどからお願いしているんですが、せめていつ頃という目途は答えて頂けませんか?方法書(の意見)を出す提出期限というのはあるもんで、それよりも後だっていう認識でいい・・・、よくないんだけども、それでいつ頃やるのよといのが知りたいんですけど、本当にいつ頃というだけでもいいですから回答頂けたら。

トーエネック(長瀬)
それじゃあ、また、ここでの発言において中途半端な発言はできませんので、準備が整い次第、また皆さんにお知らせさせていただきたいという風に思っています。

住民F
すみません、「準備が整い次第」だとやらない可能性もありますけど、どうなんですか?

(つづく)

方法書説明会(9)「住民軽視の説明会」

方法書説明会(7)「地域住民と適切なコミュニケーションが図れていない」
方法書説明会(6)「書き間違いか、虚偽報告か?」
方法書説明会(5)「調査をしたのは別会社」
方法書説明会(4)「環境アセスの目的とは?」
方法書説明会(3)「命に関わる問題は評価基準を変えなけらばならない」
方法書説明会(2)「浸水被害は調査対象外」
方法書説明会(1)「方法書の作り直しを求める」