土石流災害招く危険性

長周新聞(2021年9月13日版)

長周新聞に函南町メガソーラーの危険性が報道されました。

静岡県のハザードマップで見ると、伊豆半島全域は海底火山が隆起した山で、火山灰でできている土地なので、とても雨に弱い。土石流危険渓流や急傾斜地崩壊危険箇所などに指定されている場所も多い。函南町の軽井沢メガソーラー計画予定地から東に約4キロ行くと熱海市伊豆山で、ここで7月に土石流災害が発生した。函南町と伊豆山は地形、地質が酷似している。そのような場所の約65ヘクタール(東京ドーム13個分)に、ブルーキャピタル・トーエネックが10万枚以上のソーラーパネルを敷き詰めて売電しようとしている。

深刻なのは、山の中腹に2万4000トン容量(中学校のプール約66杯分)の調整池をつくろうとしていることだ。その直下に丹那沢の砂防指定地がある。そしてその下には丹那小学校や幼稚園、集落がある。ここが2万4000トンの調整池が崩れ落ちたときにいったいどうなるかは、いわずもがなだ。

そしてこの調整池の直下には活断層が走っていることを、国土地理院の断層地図で確認できる。地質学者の塩坂邦雄先生にも複数回、現地調査をしてもらって、「直下には間違いなく活断層があり、こういうところに巨大な建造物をつくることなど論外だ」といわれた。

計画予定地のそばでは、2019年10月の台風19号で数カ所の太陽光発電所が崩落事故を起こしている。軽井沢メガソーラー予定地から西方1650メートルのところに丹那奥中野ソーラー発電所(約1000キロワット)があるが、それが土砂崩れによって崩落した。軽井沢メガソーラーはその100倍の面積だ。