連載(4)「条例適用は難しい」なぜ?

伊豆日日新聞(2019年8月14日版)

今回、私が町から頂いた資料の中で一番疑問に思ったのは、町はなぜメガソーラ条例の適用を明確に言ってくれないのかという、その一点です。
それで私はメガソーラーの条例を作るプロセスについて情報公開請求をしました。

伊豆半島ではいろんな市、町で函南町より遥かに早い段階で条例が作られています。
2017年の改正FIT法という法律に合わせてそれぞれの市、町はすぐに条例を作りました。

それまでの一番の問題は森林法という法律でした。静岡県が函南町に対して林地開発の許可をした法律ですが、これは技術的な条件をクリアしたら必ず許可しなければならないという法律です。そのため全国的にメガソーラーが乱立してしまいました。それではまずいということで、国の方で改正FIT法という法律を2017年に作りました。

この法律の趣旨は、今までは設備を認定する法律であったのが、事業の認定という方向に舵を切りました。
ですから、内容としてはとにかく安定的な発電事業をやりなさいよということ。設備だけではダメで、しっかり発電事業もやりなさいということです。その裏には実は悪質な事業者を排除するというのが大きな目的のひとつにもなっていました。

この法律では遵守すべきことがきちっと定められています。
「改定FIT法」はもちろんですが、その「施行規則」、それからもう一つは「事業ガイドライン」。
普通、ガイドラインというのは手引書程度ですが、このガイドラインには「遵守すべきこと」とか「遵守するよう務めなけらばならない」といった文言が沢山でてきます。そして「遵守すべきこと」で定められていることは全てFIT法に絡んでいます。そのため、ガイドラインに書かれていることを守らないと法律的に違反という扱いをされる非常に重たいガイドラインです。

さらにもうひとつ遵守すべきことは「市町の条例」です。これもFIT法にからんでいます。市町の作る条例に違反したらすぐにこのFIT法に違反したということで発電権利も剥奪されるという、非常に巧妙に作られた国の法律なんです。
ですから、伊豆半島の市町もすぐに条例を作りました。

これは市町で作った条例の施行日です。
富士宮市は非常に早かったですね。富士山を抱えてますから非常に早く作りました。
伊豆半島では伊東市が一番早くつくりました。聞きましたら、伊東市の副市長さんが富士宮のご出身の方とのことでした。
その4ヶ月後に下田市、伊豆市が作っています。更に松崎町、河津町も作っています。

函南町はどうかというと、遅いです。県のモデルガイドラインが出て10ヶ月後で、まだ条例が動いていません。
先ほど申し上げました区長会で情報提供があったときに、住民が反対運動を起こすよとか、防災上に非常に危険だよと認めていたにも関わらず町はなかなか条例を作りませんでした。

私が一番がっかりしたのは、平成30年12月の町長の答弁です。
「函南町は条例を作ることを考えていない」と答弁しています。
県がモデルガイドラインを作ったのが12月です。他の市町はとっくに条例を作っています。

やっと1年6ヶ月後、10月1日に条例が施行されます。
私はこれを非常に不信に思いました。なぜこんなに遅いのかと。
その遅い理由も私なりに考えたことを後ほどお話しいたします。

(つづく)

(1)集落の水路を排水路として使う危険な計画
(2)常套句は「地元の同意は必要ありません」
(3)町の事前協議の結果は「不同意」
(4)「条例適用は難しい」なぜ?

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