連載(7)「民家があったら大惨事」霧島市の教訓

2019年8月18日に函南町農村環境改善センターにて開催された「函南町メガソーラーを考える集会Vol.2」の内容を連載で掲載いたします。
ここから後半は、山口さんからの説明です。

皆さま、こんにちは。
前回に引き続き話を進めさせていただきたいと思います。

まず、前回と同じように全国のメガソーラーの状況をもう一度、ご覧いただきたいと思います。
全国にはこのようなメガソーラーが約6500箇所建設されています。
このメガソーラーと言うのは、千キロワット以上の太陽光発電システムをメガソーラーといいます。
この函南町にはメガソーラーまでは至らなくても約500箇所のソーラーがあります。(家庭用ソーラーパネル等は除く)

今、日本全国で問題になっています。
これは誰が見ても環境破壊、景観被害だと思います。

それで場所によるとやはり災害が起こっています。
これなど誰が見ても危険ですよね?でもこういうのが日本全国でどんどん増えている。これが実状です。

ソーラーパネルには樋などありませんから、その上に打ち付けた豪雨が直接地面にも打ちつけてられて、最初は小さな溝ができる。それがどんどん広がって大きな溝になり、やがてこういった崩落事故に繋がっていきます。

これも林地開発の許可を得て、国なり県の法律的な審査基準を満たして造られているのです。でも、崩れる。

太陽光パネルはこのように壊れても発電しています。不用意に触ると感電するし、場合によっては火災になったり様々な被害が起こり得ます。
また、ソーラーパネルというのはカドミウムとか鉛とか六価クロムなど有害なものが使われています。

このような状況でも、県とか町は50年に1度、雨量が104ミリという基準で行政指導をしていますという説明ですが、近年の温暖化の影響で爆弾低気圧が発生し、去年、一昨年と全国のニュースで流れてますように、最大で139ミリを記録しています。

104ミリどころが、110、120、130ミリなどはもう想定外ではない状況です。
でも国の基準、県の基準はそれに追いついていないというのが現実なんです。
しかし、林地開発許可を出す県とすれば、あくまで法律の基準を満たしていれば許可せざるを得ないというのが現実です。

悲しいかな、行政機関とはそういうものです。
私たちがいくら訴えたところで、国なり県なりの法的な基準がそうである以上はそれに抗えない。もし行政当局が、私達の言いなりで不許可にすると当然裁判となり、業者から「法律を逸脱している」と国家賠償を請求されて税金によって事業者に払わざるを得なくなってしまう。法治国家ですから、気持ちは分かりますが、現実はそうなんです。

私達が選んだ町会議員、県会議員、国会議員にそういった住民の声をしっかり受け止めてそういった方々が法律や条例を作っていただくしか手がないのが現状です。

この鹿児島霧島にある巨大なメガソーラーは7月初めに大崩落をしました。
6月28日から7月3日にかけて九州南部で記録的な豪雨に見舞われました。
総雨量は最大で1000ミリを越え、100万人の避難指示がありました。

場所は霧島の国立公園の近くです。周りは民家がまったくありません。
ここは県の防災指定の警戒エリアには入っていません。

こういう巨大なメガソーラーですね。住民は反対運動を繰り広げていたけれども完成してしまった。そして結果、このような大暴落。
県の基準を満たしていても結果はこのようになる。前回も申しましたが人類の英知というのはまだまだ大自然には抗えない。いくら基準がこうですからと言っても現実は違います。
そうとう深く広い面積で大崩落。私は鹿児島県と霧島市の担当部長に電話をして聞きました。
「これも県の林地開発許可を取りました。審査基準も満たしていました。でも崩落しました。ただ、この直下に民家がなくて良かった。万が一、民家があったら大惨事になっていました」ということを県も霧島市の担当の方も本当に胸をなでおろすような思いで、私にお話しをしていただきました。

そうしたら、今回のこの軽井沢の場所はどうなるのかと。誰が考えても分かりますよね。
霧島のここは先ほど言ったように土砂災害の危険区域にも何にも入っていない。入っていないところでもこれだけの規模の豪雨が続けばやはりひととまりも無い。
ただここは民家が無かったからまだしも、軽井沢のことを考えればやはりこれは中止以外ないと私は確信しております。

(つづく)

(1)集落の水路を排水路として使う危険な計画
(2)常套句は「地元の同意は必要ありません」
(3)町の事前協議の結果は「不同意」
(4)「条例適用は難しい」なぜ?
(5)不自然に条例から消えた文言「着工の60日前」
(6)遅れた事業計画、遅らせた条例制定
(7)「民家があったら大惨事」霧島市の教訓

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