静岡県議会2022年12月定例会より
伊丹雅治「産業委員会では、林地開発許可の要件とされる河川管理者との協議の経緯を中心に質疑を行ったほか、開発に伴い発生する残土処分について林地開発調書に記載された処分量が全体の100分の1に留まっていたことや、地元住民からの意見同意がとれていないことなど、新たな問題点が明らかになりました。当局は事業者に対して計画の修正を求めており、修正が終わるまで工事に着手しないよう指導していると繰り返し答弁されましたが、許可要件を満たしていない計画を許可しているというこの現状が問題であると考えます」(12月6日)
野崎正蔵「当局の答弁は、許可してしまった案件の瑕疵を認めたくないといった姿勢が前面に表れ、許可理由に値しそうなことがらを後付けの理由としているものばかりでした。(中略)函南メガソーラーは現在進行形であり、その進行している事業に関して、地域住民は大きな不安を抱えている。そして新たな請願書も出したということなんです。こうした実態を本当に皆さんは、静岡県民のことを思って、その場では答弁されたのか、非常に疑問に思いました」(12月8日)
川勝平太「林野庁の見解ですが、一般論で言えば取り消しは非常に重い不利益処分になるので、申請書類に重大な瑕疵があるか否かなど、慎重に判断する必要があると、いきなり取り消しを行うかというと、通常は行政指導や監督処分を行い、事業者の対応が悪質な場合には取り消すという手順を踏むのであるとこうありまして、先ほど桜井部長の方からお答えいたしましたように、我々ができる最大限のことをしておりますが、私の権限でできる最大限の努力をこれまでも得るようにしてまいりました」(12月9日)
廣田直美「全く理解できません。本当に函南町民と一体と考えるのであれば、やはり最大限の努力をするべきだと思います」(12月9日)
木内満「委員会としては統一見解を取りまとめましたので、その概要について報告いたします。事業地周辺の水害の防止について、柿沢川の狭窄部に関し河川管理者である県の同意を得る手続がなされていないこと。林地開発許可の申請書の浸水区域等の面積に誤りがあること。以上から、許可申請時点においても現時点においても県が定めた審査基準を満たしていることが確認できないという審査上の瑕疵があると言えるとの結論に至りました」(12月21日)
曳田卓「法に基づく許可手続に関して重大な不備が判明しており、許可は不適当であると考えるため、許可の取り消しを求める請願の採択については賛成をいたします。住民の災害に対する懸念や不安を真摯に受けとめ誠意ある対応を要望いたします」(12月21日)
函南町メガソーラーの林地開発許可の取り消しを求める請願が全員一致で採択されました。