以下は、函南町議会(平成30年6月定例会)の会議録から、地域公共交通機関の問題に関する部分を抜粋したものです。
(抜粋者:ダイヤランド区 吉原英文)
通告書の内容に基づき質問いたします。
質問事項1、持続可能な地域公共交通機関について。
昨年策定されました第六次函南町総合計画において、「住んでよし、訪れてよし函南町」を基本理念として、住民の満足度を向上するためにいろいろな取り組みを行っております。その中で国土利用計画函南町計画(第3次計画)基礎調査の住民アンケートにおいて、「今後力を入れて欲しい事柄」として、先ほどの杉村議員の質問されておりました「防災対策」の次に「公共交通対策」という結果が出ています。
(1)公共交通機関利用者減少の傾向もありますが、今後一層の高齢化が進む背景のもと、自動車運転に頼れない交通弱者の増加が見込まれる状況を鑑みて、現状の公共交通の維持に対する町の利用促進策や取り組みについてお伺いいたします。
①役場職員の公共交通機関利用の通勤状況は。
②町民への公共交通機関利用促進策について。
③国勢調査等で行われていない路線バスの旅客動向について町はどのように把握しているのか。
④免許返納者と80歳以上の申請者に配付しているバスとタクシーの利用券、電車も使います、の最近の発行動向はどうなっているのでしょうか。
(2)、(1)の①、②、③、④番は現状についての質問でしたが、次に以前から導入及び検討している地域公共交通網の整備について質問させていただきます。
①実証実験や増便運行から2年半経過して、大型店舗や人の回遊変化の再調査や未実施の山間地域の試験運行や実証実験計画は。
②意見交換会は1地域において、昨年度1年間において何回実施したのか。
③核となる人物が発掘できたのか。
④意見交換会で出た内容、検討状況について及び今後の計画についての公表は。
⑤実現に際して難しい課題は何か。
⑥周辺自治体より後発の公共交通になる中、インパクトや話題性のある施策を考えているか。
⑦実施のための町民説明会、今後の運行開始等のタイムスケジュール及びPDCAによる見直し計画は。◎総務部長(佐野章夫君)
植松議員のご質問1の(1)の①についてお答えいたします。
役場職員の公共交通機関を利用している職員の通勤状況につきましては、一般職員につきましては、平成29年度は職員数268名のうち3名、平成30年度は職員数269名のうち2名となっております。また、非常勤職員につきましては、平成29年度は職員数173名のうち1名、平成30年度は職員数185名のうち4名となっております。
続きまして、ご質問1の(1)の②についてお答えいたします。
現在は特に行っておりませんが、地域公共交通網形成を実践する上で重要な課題と考えておりますので、計画策定の段階で、地域の皆様とともに効果的な施策として実施できるものを計画し、事業を実施する段階におきましても、計画に基づく利用促進策に対して積極的に関与し、支援していきたいと考えております。
続きまして、ご質問1の(1)の③についてお答えいたします。
路線バスの旅客動向につきましては、伊豆箱根バス株式会社が運行しております畑毛函南線に対して、平成27年度から路線バス維持に対する補助金を支出しており、旅客人数につきましては、実績報告において確認し、把握をしておるところでございます。
続きまして、ご質問1の(1)の④についてお答えします。
福祉タクシー等利用料金助成の利用状況につきましては、平成28年度は申請者数が1,796人で20万3,649枚の利用があり、1人当たり113.4枚、1万1,340円の利用となっております。平成29年度は申請者数が1,930人で21万2,407枚の利用があり、1人当たり110.1枚、1万1,010円の利用となっております。
次に、高齢者運転免許証自主返納支援事業につきましては、70歳以上80歳未満の高齢者を対象としており、運転免許証を返納した際に、一度に限り100円の利用券を年間100枚を限度に助成するもので、平成29年度の利用状況は、申請者数が92人で3,743枚の利用があり、1人当たり40.6枚、4,060円の利用となっております。
続きまして、ご質問1の(2)の①についてお答えいたします。
地域公共交通網計画の策定につきましては、地勢の変化はございますが、過去に行った実証実験結果やアンケートなどの調査結果を十分に精査し、計画策定をすることを考えております。しかし、新たな地域公共交通に対する導入意向のある山間地域等につきましては、具体的な運行事業が決まりましたら、試験運行の実施についても検討していきたいと考えております。
続きまして、ご質問1の(2)の②についてお答えします。
平成29年度に実施いたしました函南町地域公共交通意見交換会につきましては、10月から11月にかけ5つの小学校区で各1回、合計5回実施いたしました。
続きまして、ご質問1の(2)の③についてお答えいたします。
「核となる人物」とは、例えば各地域においてデマンド交通や自家用有償旅客運送を導入する計画が生じた場合に、その運営等に関して、町主体ではなく、地域の方々に組織を立ち上げていただくなど、その運営等に関して地域を取りまとめていただいたり、町や運行事業者等とのパイプ役になっていただく中心的な役割を担っていただく方のことと認識しております。
意見交換会において積極的に発言をされる方はおりましたが、これから具体的な内容を検討していく中で地域の中から選出をしていただくことと考えております。
続きまして、ご質問1の(2)の④についてお答えします。
意見交換会の取りまとめ結果につきましては、議会総務建設委員会で説明させていただいております。また、町のホームページの中に地域公共交通のページを開設し、過去の取り組み状況や昨年度の意見交換会の結果の概要を公表しております。これからも進捗状況に応じて議会の委員会やホームページ等で随時公表していく予定でございます。
続きまして、ご質問1の(2)の⑤についてお答えします。
課題につきましては、他の市町の状況をお伺いしましても、コミュニティバスの廃止、退出路線やデマンド交通の廃止などが実例としてあり、実際に運行を開始しても、利用実績が上がらず、数年後に廃止に追い込まれるといった事例があると聞いております。
運行形態につきましては複数ございますが、運行するためには、当然のごとく導入費用に加え経常経費が必要になります。また、利用料金やその他の収入を得るなど財源を確保し、運行を継続的に安定して運営することを考えていかなければなりません。
これらのことにつきましては、地域の方々がみずからのこととして主体的に考えていただく必要がございます。地域の皆様、運行事業者、行政等、それぞれがどのような方法や手段により、その地域にとって持続可能な公共交通手段を確保するかを検討していくことが最大の課題と考えております。
続きまして、ご質問1の(2)の⑥についてお答えします。
地域の方々にとりまして利用価値のある公共交通の実現を目指すことが第一優先であると考えております。今後、新たな地域公共交通が実現し、地域住民の皆様にとって利用促進につながるようなインパクトや話題性があるアイデアがございましたら、町としても積極的にPRに努めてまいりたいと考えております。
続きまして、ご質問1の(2)の⑦についてお答えします。
町では、平成31年度末を目標として地域公共交通網形成計画の策定を予定しております。そのため、地域公共交通網形成計画策定に必要な地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づき、行政、関係機関、運行事業者、利用者の代表などで構成いたします法定協議会を立ち上げる予定となっております。法定協議会におきましては、新たな運行計画を含む交通ネットワークや運行事業と各種関連事項について審議、また事業実施段階におきましては、利用状況や情勢の変化に対応するため、地域公共交通網形成計画に基づくPDCAサイクルにより、事業評価や改善に向けた助言を行うこととしております。
また、並行いたしまして、計画策定に必要な地域との意見交換会や協議などを随時実施していくことと考えております。
具体的な運行計画につきましては、運行事業者や関係機関との調整も必要となりますので、一つ一つ課題をクリアしながら運行開始に向け前に進め、準備ができ次第、運行開始につなげていきたいと考えております。
以上でございます。
◆(植松淳史君)
ご答弁のほういただきました。
1の(1)の①役場職員の公共交通機関の利用状況はということでご答弁いただきました内容についてです。
役場職員の公共交通機関の通勤状況とかは聞きましたけれども、今、それの利用促進策、もしくは、なるべくマイカーから公共交通機関やら歩いていくような形にするための促進策等がありましたらお願いします。
◎総務課長(杉山浩巳君)
職員の通勤に対する交通手段、これにつきましては個々の生活事情がございますので、強制をすることはできません。
ただ、休日等につきまして、公共交通の利用などについては、職員に対して推奨ができるのではないかなというふうに考えております。
以上でございます。
◆(植松淳史君)
CO2削減や交通事故、それと交通渋滞を少しでも減らすという観点のほうから、車両通勤の抑制を図るべきなのですが、どうしても利便性の良いマイカーが有利なのはもちろん明らかです。
しかしながら、公共交通機関をなるべく利用する方向にしないと、どうしても利用者減少、そして減回、利便性の悪化、さらに利用者の減少という負のスパイラルに陥ってしまいます。
公共交通機関を育てるという観点から、少しでも役場職員の方にご賛同いただけるような活動を行うのも、現状の公共交通について考える機会として、町に真剣に取り組んでいることを住民に理解していただくために必要かと思っております。もちろん利用するバス路線がないということとか、運行ダイヤが実用的でない、あとは鉄道との連携がよくないということで、そういうふうな形で使っていくことによって、利用者目線で見つめ直すことができるのではないでしょうかと思いますけれども、いかがですか。
◎総務課長(杉山浩巳君)
先ほどもお答えさせていただきましたが、やはり職員につきましては、いろいろ個々の生活事情があるということが実情でございます。
ただ、これから計画を策定していきますので、その中では利用者の目線に立ったことについても取り入れて考えていきたいというふうに考えております。
以上でございます。
◆(植松淳史君)
次、1の(1)、②のほう、町民への公共交通機関利用促進策についてのほうに移りたいと思います。
先ほどお答えいただきました利用促進策を支援していきたいという話なんですけれども、今、畑毛路線系統のバスがあるんですけれども、別れ道から役場のところが、函中を通りまして、間宮のほうの本集落通りまして、大場駅前を回って別れ道を通って、函南駅方面、もしくは畑毛温泉方面に行くような循環経路になっているために、利用者目線で、今、運行会社のホームページや時刻表とかで、多分素人では理解しにくいような、常に使っていないと利用しにくいようなところがあります。電車やバス同士の乗りかえについて、交通連接点機能を有する大場駅も乗り場所が分かれているのでわかりにくいので、解説できたり、あとは利用を後押しするような経路図や乗りかえ案内みたいな形なのを、そのバスの沿線地域向けとか、町のほうで作成配布する利用促進策というようなことで何か町のほうでできないでしょうか。
◎総務課長(杉山浩巳君)
公共交通機関の乗り継ぎと利用者にわかりやすい案内を行うことは、利用促進といたしまして有効な手段であるというふうには考えております。町の広報やホームページを活用いたしまして、わかりやすい時刻表、また路線図案内を行うことなど、今後、地域公共交通網形成計画の策定を進める中で、どのような方法があるか、さまざまな形で効果的な利用促進について検討していきたいというふうに考えております。
以上でございます。
◆(植松淳史君)
ありがとうございます。
きょう雨が降っていまして、私、きょう、自宅のほうから来るときにバスを利用して参りました。私、きょう乗ってきたのは、ミスタードーナッツがある裏のところに新町というバス停があるんですが、あそこは屋根があって雨風が防げて、ベンチもあって、座ってバスを待っていたんですけれども、おくれているバスを。ちょっと私気がついたのは、それなりに利用者のいる交通連接点機能がある宮川サイクルポートのところにあります大場駅前停留所の待合所が撤去されているんですけれども、あそこ結構利用者がいると思うので、しばらく乗っていたら、観察していたら、意外と電車からバスに乗り継ぐ人がいるみたいなんですけれども、今後もそのままなのか、もしくはベンチとか簡易的な屋根ぐらい用意することは計画があるのでしょうか。
◎総務課長(杉山浩巳君)
宮川サイクルポートの前の水路上ですね、そちらに簡易的な屋根、またベンチのあったバス停がございました。その待合所につきましては、三島地籍ということになっておりまして、三島市の河川改修工事の際に撤去ということになっております。
バスの待合所につきましては、事業者が整備を行っております。当時の経緯とバスの事業者にもお伺いをしたこともあるんですが、ちょっと詳しい記録はないということで回答を得ました。
運行事業者において雨よけベンチ等の環境整備、今後、整備の方針はないということで意見を聞いたことがございますので、多分整備はしないのではないかというふうに考えております。
以上でございます。
◆(植松淳史君)
そうしますと、函南町としては、特にそこのところは、バスの上屋とかベンチとかは今後も用意する検討とかもされないということでよろしいですかね。
◎総務課長(杉山浩巳君)
町としての整備ということは考えておりません。
以上でございます。
◆(植松淳史君)
バスや鉄道が一旦廃止になってしまうと、復活に関しては大変ハードルが高いと言われており、そういった危機意識と、それでなくても運行経費がかさんでしまうということで、ミニマムな運行経費補助費用で運営しなきゃならないという、思想下で計画を作成するという方向でいると思うんですけれども、町と住民と運行会社がそれぞれの意識の醸成をするような施策を講じるのが大事だと思います。
鉄道会社や路線バスの存続、現在、作成中の地域公共交通網策定に際して、住民とともに論議を深めていくことが大切だと思いますし、論じている我々も身をもって体験、体感しなきゃならない問題だと思っています。
次のほうに移りたいと思います。
1の(1)の③番、国勢調査等で行われていない路線バスの旅客動向について、町のほうで補助金を出している関係で、乗車数調査のほうを運行会社のほうからいただいているというお話がありましたけれども、乗車数調査を正しく行わなければ、旅客動向や意向はつかむことができないと思います。
私、先日、6月5日の日に役場からの帰りに、日中にバスで自宅に帰ってみたんですけれども、函中のところのバス停で15人ぐらいの乗車があって、バスの席が満席になってしまったんです。これって廃止するかもなんて論議しているくせに、随分お客が多いなと思って、乗っている人に聞いてみたらば、7分後にまた畑毛行きがあって、その後が2時間後なので、この時間に乗らないと買い物しても帰れなくなっちゃうというふうに言っていて、それで私、どうやらこんな格好をしていたもので、バス会社の職員と間違えられたというのもあったので、ぜひ運行間隔調整してよというふうに言われてしまったのもあるんですけれども、それだけかなと思っていましたら、そのしばらく後、6月8日にも同じくその後のバスに乗ったんですけれども、運行間隔のやはり切望されている方がいましたので、函南畑毛線の旅客動向と増便社会実験等の利便性向上に伴う旅客者数傾向、従前の旅客乗車数が減っただけなのか。要は前に社会実験されたときに、増便運行したときに、純粋にお客がふえたのか、それとももともと乗っていた人が時間帯散ってしまっただけなのか。それとあと運行間隔の空白時間帯、11時台、12時台、時刻表を見ていただけるとわかるんですけれども、これ本数増減のない運行時間の調整は、運行会社に要望すれば、許認可とか、運行本数の増減とか、停留所増設と違って許認可に絡まないはずなので、運行会社に要望すれば行えそうなんですけれども、できないでしょうか。
◎総務課長(杉山浩巳君)
まず、1つ目のご質問の運行時間帯の調査ということですが、バス会社のほうからいただいている実績報告というのが年間で何人ということで、時間帯の報告を受けておりませんので、それについては申しわけございませんが、ご回答することができません。
ただ、ダイヤの見直しにつきましては、利用者等から要望があれば、運行事業者の方も委員になっていただいております地域公共交通会議の話題に取り上げまして、事業者の方に持って帰っていただいて、その運行事業者で検討していただくことが可能ではないかというふうに考えております。
ただ、ただほかの時間帯、これの利用状況とか、他のバスのダイヤの影響につきましても、バス会社運行事業者全体での検証が必要となって変更するということになると思います。
以上でございます。
◆(植松淳史君)
先ほど別の方の討議のほうにありましたように、地域交通の協議会とかでダイヤの見直しとかをバス会社にこういう話があったよとかというのをご提案することができないのでしょうか。
◎総務課長(杉山浩巳君)
今のところバスダイヤを変えていただきたいというご要望がなかったものですから、その中の話題にも取り上げていないというのが現状でございます。
以上でございます。
◆(植松淳史君)
わかりました。
では、その次いきます。
1の(1)の④免許返納者と80歳以上の申請者に対するタクシー券の配付状況ということでご回答いただきました。
高齢者運転免許の自主返納支援事業についてのタクシー、バス、電車が使えるチケットの利用が、普通の80歳以上向けのチケットの利用率に比べて芳しくないような数字が出てきていますけれども、今後、バスも電車も使える福祉タクシー利用券の支給基準の見直し等は考えていますでしょうか。
◎厚生部長(棚井郁夫君)
当町でも少子高齢化が進行しております。このような社会情勢の中で、今後、高齢者の皆様への各種サービスや支援という事業につきましては、町全体の行政サービスの視点、観点に立って総合的に判断していかなければいけないというふうに考えております。
ご質問の福祉タクシー、高齢者を対象にしました福祉タクシーの事業というのは、高齢者の方の生活圏の拡大ですとか、社会参加を促すための事業ということで事業化をさせていただいております。
しかし、先ほど総務部長が登壇でご答弁申し上げましたように、当町では地域公共交通システムの構築に向けた取り組みも始めてございます。また、地域包括ケアシステムの構築に向けた地域での支えづくりなどの事業、活動も推進をさせていただいておりますので、今現在のところ、福祉タクシーの対象年齢等の拡大につきましては一切考えてございません。
以上でございます。
◆(植松淳史君)
お答えいただきました。
その福祉タクシーの利用券の80歳以上の対象年齢の引き下げとかのことは考えていないということなんですけれども、地域公共交通網策定をして、循環バスができるようなタイミングとかには一応考えていらっしゃるでしょうか。
◎厚生部長(棚井郁夫君)
以前、3年ほど前に、町民の皆様と高齢者対策の中での地域公共交通システムの意見交換をしたことがございます。その際の皆様方の意見の中では、地域公共交通システムが構築された上では、必要に応じて福祉タクシーのほうの事業の規模の縮小も一つの選択肢として考えていかなきゃいけないというようなご意見もいただいた経緯がございます。
以上でございます。
◆(植松淳史君)
今のお答えの中で、やはり予算とか、お金のもともとの総枠があった上での補助という話になると思うので、タクシーを使うと、一気に回数券、ばらばら使ってしまうような形もあるんですけれども、そういう方々もちょっと利用促進という形でバスとか電車とかを利用してもらうような形にすれば、小出しに総額少なく使える、外出機会の創出につながるのではないかというふうなことはありまして、私ももっともっと、金額の話じゃなくて、使ったり、外出する機会をふやしてもらうための趣旨のものだと思うので、それの使い方をもうちょっと使っている方にPRできたらなと思います。
今回、私もいろいろこの間、自分のほうは福祉タクシーじゃなくて、普通にバスの回数券を買ってここで乗っていたわけなんですけれども、大体バスに乗っていると、福祉タクシーの利用券をちぎって使って料金箱に入れる。あとは普通にちゃりんちゃりんとお金を料金箱に入れる人というのが大体観察しているとわかるんですけれども、確かに福祉タクシーの利用券を結構使われている方、当てにされている方、そして先ほどもバス停で2時間バスがあいちゃうんだよなんて言っていたお年寄りの方々も、結局、そうやってバス待って、買い物袋提げて、お財布を落としたりもしたりしたのを私拾ったりもしたんですけれども、そのようなコミュニケーションとか、いろいろなやりとりをして、お年寄りの方々もいろいろ活性化できているんだろうなということで、非常にいい施策だと思っています。本当に予算の関係もあるんでしょうから、その機会を創出するという意図からも、少なくとも継続はしていってほしいなというふうに私のほうで思っています。
ちょっとこれのほかに、ほかの自治体のところのエリアで、免許返納とか、あとは高齢者のための公共の乗り物の費用負担を少なくするために、例えば年会費とか半年に1回ぐらい、3,000円ぐらい払うと、1乗車100円でできるようなシルバー割引パス、熱海とか伊東とか、あと伊豆市、沼津管内の東海バス等で行っているんですけれども、そういうふうな施策というか、そういうふうな補助、あと利用促進策のような形のものを町と運行会社、ここで言うと、多分、伊豆箱根バスとかという形になると思うんですが、そういうようなものと協力して行っていくことはできないでしょうか。
◎総務課長(杉山浩巳君)
先ほどの割引乗車のパスとかの話につきましては、29年度に行いました意見交換会の中で、公共交通の利用促進策ということで、各商店とか、その他のタイアップをしたらどうかというような意見も出ているのが事実でございます。
これから地域公共交通網の形成計画の策定の中で、利用の促進の検討、どうすればいいかということを検討していきたいというふうに考えております。
以上でございます。
◆(植松淳史君)
その次なんですけれども、今、実証実験の増便運行をしてから2年半経過しまして、実証計画、具体的な計画が決まったらば、試験運行の実施も検討というふうな形でご回答いただいているんですけれども、旅客動向というのは生もので、国土交通省発表の平成27年度の幹線バス旅客流動実態調査というのがあったんですけれども、それを見たら、5年で10%の利用者が減少しているのが見て取れるんですけれども、今後の計画策定が慎重になることも大変必要なことではあるんですけれども、前回の社会実験で得られたデータを迅速に反映して実行に持ち込むのが、公金を投入した社会実験を無駄にせず生かせられるものではないかと考えられます。
既存路線の利用者の自然減少に歯どめをかけたり、時期を逸しないための最善策であると考えられますが、あと2年以上先の計画とかあるようですけれども、その社会実験でとったデータを生かすのに苦慮するのではないかと思われるとともに、近年、平野部でスーパーやチェーン店、大型店のドラッグストアとかも開業していますので、目に見えて交通集中による渋滞の傾向とかも変わってきていると思います。
私もバスだけじゃなくて、自分で車も運転して町を歩いたりもしているんですけれども、この辺、随分最近混むようになったなとかというところも出てきているので、生ものと言われる旅客調査、要は地域公共交通の策定のときに行ったアンケートや調査というのを時間がたつと余り使えなくなってしまうんじゃないかなということに関しては、どのような認識でおりますでしょうか。
◎総務課長(杉山浩巳君)
ただいまご質問のありましたとおり、町ではスーパー等、民間事業者の開店があった場合、新たな運行ルートを検討していかなければならないのかなというふうに考えております。まだ今後、計画を立てる中で、さまざまなものについて検討していく内容になるのではないかというふうに考えております。
以上でございます。
◆(植松淳史君)
そうしたら、町のほうで結局、パーソントリップの傾向というのはつかむことができたのでしょうか。
◎総務課長(杉山浩巳君)
パーソントリップにつきましては、6市3町で組織をされております東駿河湾都市圏総合都市交通計画協議会がパーソントリップ調査を平成27年度に行っております。まだその結果が取りまとめができておりませんが、その成果品につきまして活用する予定ということで検討しております。
以上でございます。
◆(植松淳史君)
次のほうにいきます。
意見交換会の件なんですけれども、1地区、小学校区で各1回ずつ計5回、10月から11月にかけて5つの小学校区で各1回という形を回答いただきましたけれども、総務建設委員会において、2017年に公共交通について地元の機運を高めるという取り組みに資料にあったんですけれども、町のホームページにも現在載っております。今回の意見交換会実施で、感覚的に機運が高まったと実感できたのでしょうか。
それと、あと町民参加型の議論の場が今後どの程度必要と考えておりますでしょうか。お願いします。
◎総務課長(杉山浩巳君)
意見交換会の開催につきましては、町の地域公共交通事業の取り組みの周知、またご意見をいただくことを設けたということで、関心や意識の醸成についてはかなり図れたものだというふうに考えております。
今年度からは各地域に足を運びまして、今後の地域公共交通の取り組みについて協議をしていきたいというふうに考えております。
以上でございます。
◆(植松淳史君)
一応いろいろな地域に足を運んでいただいて意見を吸い上げていただけるという姿勢、大変よろしいかと思います。
今回、意見交換会とかに参加された方、主に各地区の区長さんがメインだったと聞いております。区長さんの中でも、やはり地域公共交通のほうに興味を持たれている方、実際に利用されている方とかもいるかもしれないですけれども、それ以上に、実際、日々乗られている方、切望されている方、そういった意見、実際に運行を開始したときに乗りそうな人なのか、それとも利用者になるべき人からヒアリングをしましたかということを教えてください。
◎総務課長(杉山浩巳君)
今回行いました意見交換会につきましては、区長さんにお願いしまして出席者も取りまとめていただいたということになっています。その中には、区の役員の方、利用される方、さまざまな方が出ていただいて、意見を聞いたというような状況になっております。
以上でございます。
◆(植松淳史君)
次のほうにいきたいと思います。
核となる人物の話なんですけれども、具体的に検討した中で、地域の中から選出ということで、核となる人物、利用者目線や地域の動向を冷静に見るキーパーソンとか、実質的に利用者代表になるような人物を見つけて、人材の発掘と協調がなければ、せっかく公共交通網をつくり上げても、また運行にまでこぎ着けても、与えられたようなツールでは定着せずに、先行自治体のように運行回数の減少、減回というんですけれども、減回や運行見直しで縮小傾向になってしまいがちだと思います。確かにそれは必要だと思うんですけれども、成功させるためには、昨年の議会でご答弁いただいている方がいるんですけれども、そういう形で必要不可欠だと思います。ぜひとも人材発掘を行ってほしいので、できれば、いつごろまでに育成か発掘する目標とかがあれば教えていただきたいんですけれども。
◎総務課長(杉山浩巳君)
具体的につきましては、これから意見交換、協議等を進めていく中で、中心的な役割の方が出てくるというふうに考えております。具体的につきましては、今後、各地区に行っての話し合い等の進捗状況などに応じまして変わってくるものというふうに考えております。
以上でございます。
◆(植松淳史君)
この意見交換会で出た内容、それなんですけれども、キーパーソン見つけてもらうのもそうなんですけれども、今後、町主導の公共交通策定とかが望ましいんですけれども、熱望された意欲ある地区が町にどのように提案することを想定されているのか。あと観光需要など、町民主導ではできないということがあると思うんですけれども、その辺何か考えていらっしゃったら教えてください。
◎総務課長(杉山浩巳君)
導入の検討を進めている自治会がどのような形で運行ルールなどを描いているかというのが、まだはっきりしておりません。これから町と意見交換会、協議を重ねて、最適な地域公共交通を検討していきたいというふうに考えております。その中では、取り入れるべき意見については、可能な限り取り入れていくというふうに考えております。
以上でございます。
◆(植松淳史君)
この公共交通の問題に関しては、各課の町の中での連携が必要不可欠となります。役場の中で横点というか、各課の横断的メンバーの検討会のような形というのはされたのでしょうか。
◎総務課長(杉山浩巳君)
各課の横断的な検討会といたしましては、平成26年7月に函南町地域活性化プロジェクトチーム、安心まちづくり部会を開催しまして、町内各課の職員、区長会代表者、町内関係者団体で構成されたメンバーで、高齢者の社会参加を促すための地域公共交通に関する検討、またバス路線の路線図案の検討をいたしました。また、平成28年6月と8月、これに第六次の総合計画検討のための拡大ワークショップ、地域公共交通について検討しております。この検討会以外にも、役場の通常業務におきまして、各課で情報共有に努めてはおります。
また、今後、法定協議会を立ち上げるということになりますので、これにつきましても関係各課の職員をメンバーに含めたりして検討会を開催していきたいというふうに考えております。
以上でございます。
◆(植松淳史君)
いろいろ検討会をされているという話で良いことかと思います。
2017年の第六次函南町総合計画において、町の公共交通機関に対する満足度が2016年度の23.3%から2021年度の目標値を28.3%に向上しようとしていますけれども、そちらについての達成見込みがありましたら教えてください。
◎総務課長(杉山浩巳君)
これにつきましては、地域公共交通網の形成計画の策定におきまして、総合計画の目標数値が達成できるようにしっかりとした計画の策定ができるようにと進めていきたいというふうに考えております。
以上でございます。
◆(植松淳史君)
町のホームページ、最近ありました函南町の地域公共交通に関する近年の取り組みという項目があったんですけれども、こちら交通空白地域の分析のところがあります。今、平野部では、大場駅や仁田駅、原木駅が頼りで、かつて路線バスが走っていた日守とか蛇ヶ橋循環で塚本循環のようなやつ、それとあと桑原入谷行きとか丹那方面もあったんですけれども、今それは全くバスがなくなってしまっているところで、随分前に廃止されていますね。仁田、平井原も一応空白区域になっています。
公共交通網策定のときに、想定の事業規模と想定の利用者数、もしくは交通空白区域の減少目標等がありましたら教えてください。
◎総務課長(杉山浩巳君)
これにつきましても、地域公共交通網の計画の策定のときに目標の設定の方法を含めまして検討して考えていきたいというふうに考えております。
以上でございます。
◆(植松淳史君)
わかりました。
それで、続けてなんですけれども、今、実現に際して難しい課題に関して、継続的に安定して運行して、なるべく途中でやめちゃうようなことがないような形でしたいというお話をいただくのに、それが一番難しい課題だと聞いておりましたけれども、結局、利用実績が上がらないので、廃止や減回や、集会のたびに、さらに利用減になってしまうけれども、試行錯誤する必要があると思うんですけれども、私、実現に難しい課題という中で気になったのが、全国的に今、ドライバー不足、運転手不足が叫ばれているようなんですけれども、ほかの運行形態をされているところのバス会社等々あるんですけれども、利用者数が伸びないから、そこの部分のドライバーを利用者数が伸びているところに持っていって、赤字のところじゃなくても、そこそこ赤字じゃないところでも廃止しようという動きがあったりするんですけれども、新規の公共交通をつくる段階におきまして、我々の自治体が後から考えて、後からドライバーとか確保できるのかという見通しというのはあるのでしょうか。
◎総務課長(杉山浩巳君)
運転手不足、これにつきましては全国的な問題ということで承知しております。当町に関係します運行事業者におきましても、運転手不足については、大変苦慮しているというふうに聞いております。
今後、新たな運行を計画する段階から、各運行事業者に参画していただきまして、運転手確保の対策を含めて検討してまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。
◆(植松淳史君)
ご意見ありがとうございます。
あとこれ、こちらのほう、私も調べたのもあるんですけれども、ドライバーの話じゃなくて、次ですね。
1の(2)の⑥番、周辺自治体の後発の公共交通の中のインパクトあるアイデアという話なんですけれども、自転車利用を見込んだ自転車積載、函南町なんかは片勾配の町の地形になっているので、例えば自転車利用を見込んだ自転車積載やダウンヒル、自分の自転車でだっと走ってもらうような交通事業者の先進事例とか、あと6月6日に静岡新聞の記事にあったんですけれども、この辺の近隣の自治体なんですけれども、まちの施策をPRするようなキャッチフレーズを地域循環バスのところにラッピングをして、それをまちの施策をPRしたというふうなアイデア事例がいろいろあると思います。ごく普通に運行しましたとか、そういうのだけだと、前回の社会実験のときのように、ああ、走り始めたんだというような、余り認知されにくいような状態になると思うので、なかなか利用に結びつかなくなると思うので、広く意見と検討を重ねて、積極利用に結びつけられるような魅力的な公共交通を広報へ発信するようなことが大事だと思います。
その次、1の(2)の⑦番、今後のタイムスケジュール等々なんですけれども、運行開始した後のフォローアップとか経路やダイヤのブラッシュアップがとても重要だと思います。利用チャンスをふやすような見直しがもちろん必要不可欠になるんですけれども、実施時の広義の広い意味でのPDCAサイクルの程度はどの程度の頻度でお考えでしょうか。
◎総務課長(杉山浩巳君)
基本的には1年間の運行状況ということで、一つのPDCAサイクルで考えております。
ただ、緊急的な対応等、必要に応じてサイクルの周期を変えなければいけないことも考えられますので、それにつきましては、柔軟に対応していきたいというふうに考えております。
以上でございます。
◆(植松淳史君)
柔軟に考えていただけるということで期待をしておりますので、お願いします。
計画策定や運行開始のPRも、ぜひとも利用者となり得る人々に多く理解してもらいたい。そして、早い時期に実現と成功に導いてほしいという、私も最近、バスに乗ってわかったんですけれども、ちょっといろいろな意味合いで、バス停近くにあったらなというのも、やはり気がしましたので、我々も可能な協力はぜひともしていきたいと思いますので、交通弱者や町を訪れる人に頼られて、多くの方に愛されるモビリティーツールの実現に向かって頑張って、我々と力を一緒にして頑張っていきたいと思います。
地域公共交通に関してはこんな感じですけれども、以上です。