連載(1)集落の水路を排水路として使う危険な計画

2019年8月18日に函南町農村環境改善センターにて開催された「函南町メガソーラーを考える集会Vol.2」の内容を連載で掲載いたします。

皆さん、こんにちは。
私は区長と同じ渡辺です。
軽井沢区は渡辺姓が非常に多いんですね。

私は60数年この軽井沢で生まれ育って生活をしてきたわけですが、静岡県の理科の教員として長く働いてきまして、田方農業高校の校長として退職を迎える最後の年に業者が私の家に訪ねてきまして、ソーラーをやりたいので土地を譲ってくれないかという話が発端です。

それからいろいろと業者とやりとりがありまして、基本的に私は軽井沢区の同意が無ければ土地を売ることもないし協力もできませんよということで今までやってきたのですが、一時期あきらめかけて、もうこれはダメだなと、今年の春先あたりはこれはダメだと思っておりました。

ところが、ダイヤランドの皆さんが反対の動きを初められて私もやっと時が来たなと、そんな思いで今日はこの場に立っております。

巨大なメガソーラー計画

それで今日は、町が新しく作った条例が適用ができないというようなことをいろいろなカタチで述べているわけですが、そのへんについて私が今まで情報公開請求などで得た資料を基に、思った疑問点であるとか、問題点を皆さまにお話ししたいと思います。

当然のことながら計画が進んでいるのはブルーキャピタル社です。
最初にうちの家に来たときは「函南メガソーラーパーク」という会社の者が訪ねてきました。
29年ごろでしょうか、ブルーキャピタルに譲渡して今現在はブルーキャピタルが事業を進めるカタチになっています。

今回計画されている土地、非常に問題のあるエリアに計画されています。
こちらの赤い文字で示したところが静岡県のハザードマップで掲載されている項目です。
いろんな災害が予想される内容をいくつかの項目に分けて、その赤い文字で書かれた項目を更に細かく記載したものがこの黄色い文字で書かれたものです。

ハザードマップ

例えば、急傾斜地の危険箇所、警戒区域で土石流の発生の危険があるとか、それからこちらは特別警戒地域の急傾斜地の崩壊。
こういったハザードマップで書かれているいろいろな文言。これ非常に分かりくくて難しい文言なんですが、簡単に平たく言えば「非常に危険性があるよ」ということなんです。そういったところやその近くに計画が予定されています。

我々、軽井沢区が一番危惧しているのはこの2つです。

・地元で道として使用していた道を縦断占用して排水する計画
・集落内の水路を排水経路として使用する計画

昔から軽井沢区は山へ行く道として使っていたその道を排水路として使う計画が出ています。
これ難しい言葉で縦断占用と呼ぶんだそうです。
道に沿って管を埋めてそこの中を水を通す排水をするということです。

さらに危惧されるのは、集落の中の水路を排水路として使う計画にもなっています。

昨年の12月に函南町に出されたブルーキャピタルの事業計画書を見ると函南町の建設課と軽井沢区からの了承済みという記述が入っています。
われわれ軽井沢区は集落の中を水を通すという話はたしかに聞きはしましたが、まったく了承などはしていません。

ブルーキャピタルの姿勢として話をしたとか周知したということが、いきなり了承されたとか納得されたという言葉に変わってしまっているということがいろんなところに見えます。こういった点で非常に不信感を感じます。

丹那地区もかなり危険なエリアに開発が計画されています。
特にこの砂防指定地というのは、土砂が崩れてコンクリートで作ったダムに土砂をせき止めるような工事を県が行っているのですが、そういったエリアの上流にかなり広い面積で開発が予定されています。

砂防指定地区

それから土石流危険区域。土石流が発生する谷ですね。この流域の部分にもかなり開発のエリアが入っているのです。
とにかく開発そのものが山の上の作られますので、下に住んでいる軽井沢区を含め丹那区も非常に危険な計画だと言えます。

土石流危険区域

さらにもう一つ、丹那盆地からの景観被害は本当に著しいですね。
もうオラッチェをはじめとして、丹那盆地に住んでいる方は毎朝、家のドアを開けて外に出ると北の方に巨大なソーラーパネルが目につく。そんな状況が想像されます。

(つづく)

条例適用は町長次第

静岡新聞(2019年8月19日版)

同条例が適用されると事業者は事業計画について町長の同意を得ねばならず、不同意になれば固定買い取り制度に基づく売電許可が取り消される可能性もある。

「林地開発と設備の設置、発電事業は別」とし、10月1日の時点で設置工事が始まっていなければ条例の適用は可能との見解。届け出を求めるかどうかについては「(仁科喜世志)町長次第」と述べた。

条例について説明する軽井沢区の渡辺憲章さん

条例制定時に不自然な変更

伊豆日日新聞(2019年8月19日版)

「情報公開請求で得た町の条例制定までの資料を見ると『60日前までの届け出』を削るなど条例の内容が5月末に不自然に大きく変更され、6月議会に上程された」

「その結果、『条例を遡及できない』という町長の根拠として利用されているが、条例適用は可能である。町長が条例適用することでFIT法と組み合わせて、建設を阻止できる」

条例が適用できないように変更したけれど、県の許可の遅れや環境アセスの条件追加で、条例が適用できる状況になっちゃった!

和歌山県の大規模メガソーラー、業者が事業廃止

和歌山市北部の和泉山脈で計画されている大規模太陽光発電施設(メガソーラー)のうち、最大規模の「直川・府中太陽光発電事業」を進めていたTKMデベロップメント(本社・東京都)が、事業廃止を県に通知したことが分かった。同社が取材に明らかにした。通知は9日付。

建設反対を訴えてきた「いずみ山系の巨大太陽光発電を考える会」の花田次郎事務局長は「地元同意を得るのが困難な状況になったことが、事業廃止の理由ではないか」と指摘。

和歌山)県内最大規模のメガソーラー、業者が事業廃止(朝日新聞)