薪ストーブユーザーの皆様へ

この記事は「【問題提起】薪ストーブの煙」のコメントからの転載です。
(→ 【問題提起】薪ストーブの煙

これまで薪ストーブユーザーの立場から投稿してまいりましたが、快適な薪ストーブ生活を送るために下記の通り提言にいたします(主として初心者向けとなり、長年のユーザーにとっては釈迦に説法となります)

私の経験則から、この度の煙と匂いの問題の原因はかなりの確率で乾燥が不十分な薪を使用しているケースが主因であると推測いたします(既述の通り、ストーブ温度が上がる前段階は除く)。

使用している薪のトレーサビリティーがはっきりしているもの(例えば、薪専門業者から購入したもの)であれば、おそらく問題ないと推測いたします。しかし原木から自らが作成した薪、造園業者が主業務のサイドビジネスとして販売している薪等には乾燥が不十分なものが含まれているケースがあります。

薪専門業者の薪は、薪割り作業後、ビニールハウスなどの雨に打たれない設備で10か月以上保存されているものを商品として販売していますが、サイドビジネスとして販売されている場合、保存期間が短期間であったり、野積みしていた薪をそのまま販売するケースもあります。前者の販売価格は後者に比べ高い傾向がありますので、単純比較はできませんが、後者を使用する場合はユーザーがその本質を理解したうえで使用する必要があると考えます。

ベテランユーザーであれば薪を手にすれば、すぐに使用できるか否か大体判断できますが、判断が難しい場合は薪の水分測定機器等(数千円で購入可能)を使って水分量を確認してください。(水分量20%以下、理想は15%以下)原木から薪を自作する作業は楽しいものですが、切り倒した木材から作成した薪をすぐに使用すること絶対に避けてください。水分量の多い薪は、煤や煙を発し煙突つまりの原因にもなりますし、燃焼の熱量が低くなり(乾燥薪の50%程度しか出ないケースも)快適な薪ストーブ生活となりません。乾燥不足の薪を使用した場合、上述の通り体で体感する熱量が低く、ストーブ炉内の側面や上面に黒い煤の付着を目視できます。このような場合、同様環境でストックしていた薪の使用を止め、乾燥の進んだ薪から先に使用してください。

乾燥不足の薪は、さらに細分割し、空気に当たる面積を多くすることで比較的早期使用に耐えるものになります。そうは言っても細分割りは二度手間ですので、できるだけ薪棚等の数を増やし長期間乾燥させることが理想です。

十分に乾燥した薪は熱量が多く快適なばかりではなく、発する炎の色も魅惑的です。炉内に入る空気調整機能が付いているストーブであれば、空気量によって薪から発せられる木炭ガスのみを燃焼させオーロラのような炎を発せさせることも可能です。

これからの季節、薪ストーブ横で、炎を眺めながら好きなお酒を嗜む、薪ストーブから発せられる赤外線の熱を感じながら読書を楽しむ等々楽しみが広がります。快適な別荘ライフを!!

【問題提起】薪ストーブの煙