言論テレビ「君の一歩が朝(あした)を変える!」(2021年7月16日放送分より)
キャスター:櫻井よしこ、出演:細野豪志、高田純
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函南メガソーラー問題
櫻井「今回のようなこと(熱海の大崩落)が他でも起きたら絶対に行けないわけですけども、細野さんの選挙区の地元である函南というところで、大変な大きな規模のソーラーパネルの計画がある。熱海の100倍規模ぐらいのソーラーパネルの事業が、もう許可を得ているわけですね」
細野「2019年に(県の林地開発)許可が出てしまいまして、私がこの判断に疑念を持っているのは、林地開発許可の前提となる開発業者と所在地である函南町との間での河川協議が行われていない。当然そこを開発すれば水が出ますよね、それがきちっと河川で管理できるのかというのが当然前提になるわけですけど、その協議が行われていない。業者はやったと言っているですが、函南町はやっていないと言っていて、これは見解が相違しているんですけども、それにも関わらず許可が出てしまった。このまま行くとできてしまうんですよ」
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細野「そして、この制度のもう一つの問題は、手続き上のこの問題もあるんですけども、危ないと後からいろんな規制を設けてもそれが遡及的に適用されないですね。なぜ新しい規制が最近になって出来たかというと、実はメガソーラーについても林野庁も基準を変えて厳しくなってきているんですけども、それは新しい規則は遡及できないということなんだけど、新しい規制というのは危ないからできているんじゃないですか。危ないとわかっていて適用できないって、これは住民からすると理解できないですよ。正直、熱海のものとはぜんぜん規模が違うんですよ、数十倍、百倍近い開発で、その下には多くの住民が住んでいると」
櫻井「函南というところは緑豊かな牧草地だと聞いたことがあるんすが」
細野「はい、丹那盆地という非常に豊かな牧草地で酪農の町なんですよ。多くの酪農家が生活しています。その真北にこのメガソーラーが計画されていまして、ほぼ盆地と同じぐらいの開発面積なんです」
櫻井「凄いことですね・・・」
細野「森を丸裸にするんですね。その下には柿沢川という大きな川が流れていて、その先には狩野川といですね、かつて狩野川台風で大変な死者を出した大河があるんです。しかも2年前のその狩野川並の台風があり、その上流の開発なんです」
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河川協議がなされていない
櫻井「しかしその住民との話し合いがなされていない。河川協議がなされていないと、少なくとも住民側(函南町側)は言っているにも関わらず許可が出されてしまった。これ、きちんとしたプロセスを踏んでいないということは許されざることですね」
細野「河川協議をやっていないというのは手続き上の不備だと思います。繰り返し、繰り返し、これまでも静岡県には言ってきました。私が熱海の問題にこれだけ顔を突っ込んでこれだけ必死になっているもうひとつの理由は、熱海の山の斜面の反対側のわずか数キロ先でこのままいくと大開発が進んでしまうので、これは絶対にこのまま見過ごすわけにはいかないということでこうやって動いているわけです。」
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被害は三島市や沼津市にも
櫻井「ということは、今回みたいなもの凄い大雨が降って土石流が発生したら熱海が泥で埋まってしまうということにもなりえますか?」
細野「熱海とは逆側なので、函南町は大きな被害を受ける可能瀬があるし、狩野川という意味では大きな町である三島とか、沼津も含めて被害が拡大する可能性があるんですね。それでもちろん規模が大きいので例えば調整池を作るとか、そういったことをやるとは言っているです。ですから熱海のケースとはまったく同じとは言えないけども、今回の大きな反省はソーラーも問題、しかしそもそも林地を大規模に開発すること自体が危ないわけですよ。盛り土も同様ですよね。ですからもう考え方を変えて、林地開発に関してはきちっと確認できない限りはやらないと、原則と例外をひっくり返さないと同じような被害というのは防げないと思います」
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